知って欲しい!書籍ができるまで~図鑑編~②原稿整理

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編集現場を不定期に紹介する本連載。

第1回目は、著者との打ち合わせについてご紹介しました。

第二回のテーマは「原稿整理」!

著者から送られてきた図鑑部分の原稿を、1項目ずつ参考資料と照らし合わせながら整理をしていきます。

写真に登場の担当編集H氏は、見落としがないように定規をあてて校正中です。

校正作業は編集の仕事の中でもメジャーなものです。

編集は華やかな仕事とイメージされがちですが、校正のように地道な作業が本づくりには欠かせません。

校正にあたっては校正記号という独特な表記の仕方があります。

例えば

↑は左右が逆になっている、ということで文字を正してひっくり返す記号です。

また、

↑は不要な文字を取って空いた場所を詰める、という指示です。
校正用の記号は沢山あるので、慣れないうちは書くのもなかなか大変です…。

原稿の内容が正しいのか、誤字脱字がないのかなどの基本的な事柄はもちろん、文章の順番がふさわしいかも校正します。

 

ちなみに、「校閲」という言葉を、以前ドラマなどで見聞きしたことがある方もいるのではないでしょうか?

誤字脱字などの基本的なチェックが校正、文章をよりよいものにするための加筆・修正を校閲といいます。

 

原稿の内容が正しいか、誤字脱字がないかなどの基本的な校正はもちろん、前回の著者との打ち合わせをふまえ、図鑑にふさわしい体裁へと文章を整理していきます。

 

また、校正時に編集が用意するものの一つが、表記の統一表。

例えば「つくる」という単語を使うとして、「作る」「造る」「創る」のうちのどの漢字を使うのか、はたまた全てひらがなで「つくる」とするのか…。
表記の統一を定めてから原稿をチェックします。
前回紹介した著者との打ち合わせ時に、統一表について相談していました。

本連載では統一が取れているでしょうか?

編集で訂正する部分や明らかな誤字脱字は赤色のペンで、著者への質問や提案については鉛筆で記入しています。

H氏は両利きとのこと。片方で赤を、もう一方の手で鉛筆を入れ、人の二倍のスピードで働いている…かはわかりませんが。

次回もお楽しみに!

 

↓バックナンバーはこちら↓

図鑑編①著者との打ち合わせ